論)瞑想基礎:四拍呼吸

魔術修行で恐らく最も基本的であろう瞑想…に入りたいのですが。実際には瞑想の前段階として必要な準備があります。
今回と次回で、その基礎を固めていきたいと思います。

古今東西を問わず、呼吸、もしくは吐息というものには一定の「神秘学的作用」を連想することは多いようです。そして例に漏れず、西洋魔術でも呼吸法は非常に基本的な、しかし重要な位置づけになっています。
書籍によって2つの流儀があるのですが、ここでは両方とにも紹介をしておきます。個人的好みからは前者なのですが、後者を押す方もいらっしゃるので。「どっちを選べばいいんですか?」という質問に対する答えは「お好きなほうを」。ただし「両方ともやってみる」よりは「片方を選んだら、最低限習熟するまでは選んだほうだけを続ける」事が大切です。
というわけで、早速方法を。

方法1のa
4つ数えるあいだ息を吸います。
4つ数えるあいだ息を止めます。
4つ数えるあいだ息をはきます。
4つ数えるあいだ息を止めます。

方法1のb
4つ数えるあいだ息を吸います。
2つ数えるあいだ息を止めます。
4つ数えるあいだ息をはきます。
2つ数えるあいだ息を止めます。

注意点をいくつか。
まず数える速度ですが、基本的には「お好みで」。西洋魔術では「息苦しくない程度に可能な限りゆっくりと」呼吸をすることが求められますので、始めの目安は「1秒1カウント」程度でしょうか? なれたらゆっくりと速度を落としていってください。
次に、息を止めるときですが。つい「舌を使って気道をふさぐ」ということを行いがちですが、これはしないでください。あくまでも「呼吸法として」息を止めるので、肺や腹による呼吸筋の動きだけで息を止めましょう。
また、人間は大抵息を吸う事には注意を払いやすいのですが、息を吐くことに関しては雑になりやすいものです。息を吸うとき以上に、吐くときにちゃんと丁寧に、意識をはらってみましょう。

四拍呼吸の習熟は「意識せずにできるようになる」まで、です。なにせ四拍呼吸は「瞑想中にずっと行う」ので、呼吸に意識を向けていては瞑想などとてもできません。
とはいえ、始めは5分もやると息苦しくなったりします。あせらなくて良いので、ゆっくりと、毎日訓練をしていきましょう。日々の積み重ねは、必ずいつか成果として現れてくるものです。
最終的には、文字通り「呼吸をするように」四拍呼吸ができるまで、体にしっかりと覚えこませましょう。


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