論)瞑想基礎:リラクゼーション

瞑想をやるうえで、四拍呼吸と同じくらい大切な技術である「リラクゼーション」をここで学びます。

瞑想中もそうですし儀式中でもそうですが、魔術師はえてして「外側にある大きな力に触れる」必要があります。言い方を変えると「自分自身という神殿に力を招き寄せる」わけです。
ここで、力を入れる容器である体の一部に変な力が入ってしまうと、その部分に大きな負担がかかり、まぁあまりよろしくない状況が多々起き得ます。
そういった事故を防ぐ意味もかねて、リラクゼーションは非常に重要なんですね。

リラクゼーションは一言で片付けると「全身の力を中庸に保つ」技術です。
力を限界まで入れた状態を100、完全に弛緩している状態を0とすると、全身の全ての部位を50の状態で保とう、という感じです。リラクゼーションという言葉から、よく「全身を弛緩させる」ものだと勘違いすることが多いので気をつけてください。

さて、実践です。
まずは「頭皮の力を抜いてください」…といってできた人を今まで見たことがありません。理由は簡単で「力が入っているかどうか認識できないから抜くこともできない」んですね。
ここで簡単な方法を。頭皮(首の後ろくらいまでは撒き沿いにしてOKです)の力を目一杯入れてみましょう。斜め後ろに引っ張られているようなイメージとか、頭皮を直接触ってみてとか、そんな風にしてみると力を入れやすいです。
で、力を入れたら「疲れるまで」入れ続けてみてください。で、疲れたら「ふ...」っと力を抜いてみてください。ほら、「頭皮の力を抜く」ことができましたよね?
これを何回か繰り返しているうちに、力を入れているときと入れていないときの差が少し認識できてくると思います。
同様に、右肩、右腕、右手、左肩、左腕、左手、胸上部、背中上部、腹、背中下部、臀部、右足もも、…と順番に、「力を入れる→抜く」を繰り返して、リラクゼーションの感覚をつかんでみてください。
で。細かい部位で個々にできるようになったら、次は「頭皮+右肩」「頭皮+右肩+右腕」と、部位を足しこんでいってください。途中で「あれ?」っておもったら迷わずに「一箇所だけのリラクゼーション」で復習をしてから改めて。

このリラクゼーションと四拍呼吸がある程度できるようになったら、ここからが瞑想の本番になります。
まぁできるようになるまでにある程度時間がかかるので、四拍呼吸と同様、リラクゼーションもゆっくりと毎日修練してください。就寝前とかが、時間がとりやすくてよいでしょう。
ちなみに、ほとんどの修行者からこの時期に出てくる質問として「修行中に気が付くと寝てしまう」というのがあります。気にせずに寝てください(笑)
無理に寝る必要も無理に起きる必要もありません。寝れるというのは、少なくとも「ある程度四拍呼吸が楽に行えている」証拠でもあり、「全身に無理な力がさほど入っていない、ある程度リラクゼーションが出来上がっている」状態でもあります。
まぁ初期のころは「四拍呼吸のカウントが"羊を数えてるのと一緒"」ってのもあるらしいのですが。

いずれにしても、あせらずに、ゆっくりと。
日々の修行を楽しむくらいに気負いせずに修行をしていってください。


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