ASP.NETで(無理やり)開発

ASP.NETでの開発に関するメモです。…が、極めて特殊な背景を抱えていますので、細心の注意を払ってご覧ください。

ASP.NETは、ある側面においては非常に素晴らしいフレームワークです。具体的には「いままでWindowsアプリしか作ったことのない人間がWebアプリを作らなくてはならない」時に、大変に有効です。
しかし一方で、今まで普通にCGIを組んでいた人間からすると「奇異に過ぎて理解どころの騒ぎではない」内容が多々含まれていることもまた事実(個人的偏見ともいいますが :-P )です。
本稿では「CGIは今までに作成してるからある程度ニュアンスが分かる」方に焦点を絞っています。また、当然のごとく「統合開発環境(もっとはっきりいうとVisual studio .NET)、高価すぎて稟議書通しにくいっていうか多分無理」というスタンスの元に行っています :-P

無理やりWindowsアプリケーションのフレームワークに持ち込んでいる: 一番気になる点ではあるのですが。結局のところ「CGIというある程度独特の世界」を、無理やりWindowsアプリケーションの世界観に当てはめようとしている、という感が正直ぬぐえません。
そういったことをやっていると、結局「性能」とか「セキュリティ」とか、ある程度考えなければいけないときに、ものすごく複雑になってしまいます。
端的なお話として。そもそも「コントロール」自体が非常に不満です。TextBoxやTableはまぁよいのですが。CheckBoxやRadioButtonで一瞬躊躇する人もいるでしょうし、ましてやDropDownListやDataGrid、Panel、CompareValidator、Repeaterなどなどにいたっては「なに？」って感じになります。個人的には「RadioButtonとRadioButtonListの違い」ももう一つ不明瞭です。Labelも、通常CGIを作ってる人にとってはかなり奇異に映ることもあるでしょうし。
こういう「独自の世界観を無理やり持ち込んでいる」あたりが、非常に疑問～というより、ぶっちゃけ嫌い～です。
プログラマ、或いはSEたるもの、せめて「HTTPの世界観」くらいは把握しておきたいものだとは思いませんか？
統合開発環境(IDE)が高い: 割と深刻な話です。もちろん「無料、ないし限りなく安い物を使う」という選択肢もあるのですが、ほとんどの教材では「一番高いIDE」が前提になっています。
統合開発環境(IDE)と密着しすぎている: 厳密には「C#」の特徴ではないのですが。知っている限り、ほぼ100%の書籍で「IDEありき」な説明しかなされていません。
IDEの存在を否定はしませんが、それは「あれば便利」であるべきで、間違っても「ないとだめ」ではないはずです。
事実、C#の「テキストラインコンパイラ」が公式に存在しています。
デザイン変更がしにくい: 一応宣伝では「MVCに対応」とかなってますが。実際には「デザイナがVisual studio .NETを使う」という暴挙を推し進めています。
理想は「デザイナは使い慣れたツールを使い、出来上がったテンプレートをプログラムが取り込む」ほうが、圧倒的に「デザイン変更に強い」ものが出来上がります。
通常のCGIで必ずしもできていることではありませんが、そういった機構はすでに弊社では出来上がっています。
というわけで、正直なところ、現状一般に公表されているもので「MVC」とは、あまりうなずけないなぁ、という感想を持っております。

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